80年代「気分」のレコード100選

　スタジオ・ボイス244号（1996年4月号）の特集「Babylon 80s 『幻想の80年代』サブカルチャー・ファイル」のディスク・ガイド「80年代『気分』のレコード100選」を、今回もまた誤植の多さに閉口しつつ、リストにしてみた。
　リストの各ページには、いつものように、Discogs、YouTube、Amazonでの検索結果を表示している。一部、Amazonへのリンクが別のアルバムのものだったり、なかにはいくつかのリンクだけしか記されていないページがあったりと、各々の検索結果がいまひとつ適切ではないこともあるかと思うが、そこは温かい目で見ていただきたい。
　選者は、三田格、野々村文宏、岸野雄一、住倉良樹、田中宗一郎。

　以下に、同特集の「試験に出ない80年代単語」（岸野雄一＋編集部）から、いくつか引用する。この文章が書かれた1996年がすでに15年前……。

一風堂

元大橋純子のバックバンド・美乃屋セントラル・ステーションが桜ヶ丘のバッタ屋へ改名。「すみれ」のヒットやジャパン絡みで「月光」読者のファン多し。見岳章は後に秋元康と組んでヒット曲を量産、「川の流れのように」で大御所に。

逆噴射

ホテル・ニュージャパン火災の翌日、福岡発羽田行きの日本航空350便が滑走路手前の海上に墜落。「いね、いね（死ね、死ね）」という幻聴電波を聴いた心身症の片桐機長の逆噴射によるものだった。「機長、やめてください」も流行語に。

千倉真里

元祖チバレイ

涅槃

京王プラザホテルの屋上から一階のプールにダイビングを敢行した沖雅也が、養父で後に芸能レポーターとなった日景忠男氏に宛てた言葉からブームになった。

ビニ本

渡瀬ミクの「少女マリア」をはじめ竹下ゆかり、滝川真子らは一般の取り次ぎを通る写真集も刊行され「海賊チャンネル」「ミッドナイトイン六本木」等テレビでも活躍。「琴林出版」社員とモデル岡まゆみらがワイセツ図画販売の疑いで逮捕されてからは下火になったが、「ウラ本」の横綱「法隆寺」「金閣寺」はパチ本も高価。濡れティッシュによる隠蔽とか、今考えると他愛なかったよね。